「小百合会」は静工建築科15回生、昭和38年卒の名称です。当時サユリストが居たか居ないかは定かではないが、吉永小百合の小百合です。
卒業生34名の内、静岡在住の7名が卒業後もずっと一杯会をし続け、現在16名程が参加して年6回の懇親会、建築科卒としての知識向上の為の学習・研修旅行をほぼ毎年秋に行っている。近年では平成19年小谷城址、20年春日山城址、22年竹田城址、23年備中松山城址に行った。
平成25年10月28~29日の研修旅行は日本三大山城の一つの大和高取城址と奈良檀原市にある中世の環濠集落で、重要伝統的建造物保存地区の古い街並みと住居の観察が主目的であった。初日は新東名藤枝PAに集合し2台の車に分乗、先ず奈良平城宮跡で免震構造物の第一次大極殿他を見学(床下の免震装置は見学できなかったが)。ここから恒例の行き先変更、近くの西大寺に向かった。全員が初見学、東大寺に対する西大寺との説明を受け良い勉強をした。薬師寺、唐招提寺を拝観後、今井町に着いた。この町は親切な人が多く、偶然会った薬屋の主人が街の説明をしてくれて住居二軒を見学、ホテルに着いた。
翌日は目的の一つの大和高取城址を見学してホテルを出発、七つ井戸の場所まで車で強引に登り、そこから急勾配の崖道20分歩いて二の丸跡、本丸跡を経て大和高取城天守閣跡に着いた。海抜583メートルの山城跡から広大な大和平野が見渡せた。山を下り、明日香村の石舞台古墳を車中から望み、談山神社を拝観して長谷寺へ。長谷寺では本尊大観音尊像特別拝観に恵まれ、観音様の御足に直接触れてお参りした。門前の食堂で三輪そうめん、柿の葉ずし等で昼食、室生寺へ。台風の倒木による五重塔の修復部分は見えたが、倒れた木の切り株は分からなかった。拝観後、伊賀上野城に向かい天守閣から、「伊賀城仇討の鍵屋の辻」はあの辺りかと、閉館まで話が盛り上がり、二日間の楽しい旅を終えて静岡への帰途に就いた。
(中村直保)