私たち52名は、昭和31年3月、静岡工業高校電気科3年1組を卒業した。それから60年の間に「二日会」の名の下に隔年1回のペースでクラス会を開催してきた。
卒業時は不況のさなかで、約半数近くは就職先が決まらず苦労したが、約1~2年の間に大手企業に次々就職し、神奈川、茨城、埼玉、愛知県等、遠方に就職する者が数多くいた。このことからクラス会は、正月に実家に帰郷するだろうから正月二日に決めようと、「二日会」と命名された。
今年は、卒業60年「第30回」の記念すべきクラス会をイベント的な会にしようとの発案があり、ちょうど科技高祭が10月25日(土)に行われることを知り、この日に合わせて実行することになった。
いよいよ10月25日、晴天に恵まれ絶好の行楽日和となり、計画どおり、旧静岡工業高校発祥の地、葵区太田町の「静工校址碑」を見学し、清水公園から谷津山に登り、市街を展望しながら、思い出の「旧NHKラジオ鉄塔」下に向かった。(卒業の日に勇士で鉄塔の中段に上った思い出が懐かしい)
天気が非常に良く、谷津山三等三角点の頂上からは、県立総合病院から南アルプスの稜線まではっきり確認でき、すがすがしい気分に浸った。
山頂神社から下りに入り、ピクニック広場で科技校を遠望し、護国神社に下山。ハイキング参加者は11名だった。
この間、予想外だったのは、JR東海主催「さわやかウオーキング」とバッティング、千人を超すウオーカーと対面通行を余儀なくされ、狭い山道で何回も渋滞したこと。
科技校では、同窓会常任理事の西澤君が特別に裏門を開け、首を長くして待っていた。
予定より大幅に遅れたが、慌ただしく学校祭を見学、同窓会展示室に13名が揃った。
その後、駿河区曲金の駿府天然温泉「天神の湯」へ移動、体を癒し、2Fレストランにて会食した。懇親会では、学校在学中の写真を持ち込み思い出を語り合った。入学から1~2年はエントツのある木造校舎で学び、3年の途中から鉄筋の新校舎で学んだこと、マラソン大会、富士登山、修学旅行で八幡製鉄を見学したこと等々の思い出話、過去の「二日会」や現存者40名の消息、各自の体調の話など話題は尽きず、あっという間に2時間半が過ぎた。
まだまだ元気な、喜寿を迎えた13名は、最後に校歌「古城の東…」の斉唱と一本締めで閉会とした。
(二日会会長・富坂 武)